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海外で導入されたVRの事例。これからのVRの役目とは【社内研修,軍事訓練,医療など】

こんにちは、Fe(エフイー)です。

2016年のVR元年から様々な進化と市場の拡大を続けてきたVR技術。一口にVR技術と言ってもそれはゲームや娯楽に使われるものばかりではありません。

 

 

VR技術が導入されているものは世界中に多数あります。私たちが目にしているものは、一般消費者向けに導入されたゲームなどの娯楽や生活に関わるものばかりです。VR技術は私たちの知らないところで様々な使われ方をし、見えないところで私たちの生活を支えています。

 

今回はそんなVR技術の、普段の生活では目につかないような専門的な分野や、日本国外でのVR技術の導入例を紹介していきます。VRがどれだけ進んでいるか、VRが世界でどのくらいの認知度を持ち、これから生活とどのように関わっていくのかを知っていきましょう。

 

 

日本のVR業界は海外に比べて遅れをとっています。それは国民の認知度や、新しいものを毛嫌いする今の日本人の特徴ともいえるでしょう。海外で導入され続けているということは、それはいずれ日本にも導入される技術ということ。私たちが目にしやすいのは、広告で見せられている娯楽やゲームなどのお金になる技術ばかりですが、VRというのはもっと様々な使い方があり、世界ではそれが今この瞬間にも導入され続けています。

 

世界基準でVR技術で何が行われているかを知ることで、私たちはこれからくる変化に柔軟に対応できるでしょう。

 

変化の激しい今の時代では、知っているだけで変わってくることがたくさんあります。日本と海外のVRの認知度や導入例を比較しながら、ぜひ最後までお読み下さい。

1.社員教育、社員研修による利用

VRは主に、社員の育成や研修に利用されることが多いです。

VR機器を利用することで、社員はどこへいても高いクオリティの研修を受けることができます。

効率面でも、まとめて研修を行うのと一人一人に対して研修をこなうのとでは、後者が圧倒的に学べることが多いのは言うまでもありません。

2020年からの世界情勢的に人が集まること自体がリスクを伴うので、こう言ったVR研修システムはさらに需要を高めていくことでしょう。

唯一の懸念点は高いクオリティの研修をするには、VR機器を社員一人ひとりに揃えなければなら意ことです。先を見据えている企業は安い投資と買い揃えることもありますが、「普通に研修した方が効率がいい」「無駄な出費だ」など、まだまだ懸念している企業は多いです。

しかし、実際に導入されている例を見るとその考えがいかに古いものかが分かります。VR研修は日本にも少しずつ広まってきています。日本でもVRでの社員研修が当たり前になる時代がくるかもしれません。

また、資金の面で言うと、個人がスマートフォンのように自分のVR機器を持っているのが当たり前の時代になれば、研修自体必要なのはデータのみになります。

事例(1) アメリカ Walmart(ウォルマート)

ウォルマートアメリカの大手スパーマーケットチェーンであるWalmart(ウォルマート)テクノロジーの導入を進めており、従業員のVR研修のため合計17,000台のOculus Goを導入しました。
(Oculuis GOは現在生産終了)

VRで研修できるメリットはたくさんありますが、最も効果的なのは新しいイベントに対する練習です。

例えばブラックフライデーなどの新たなセール時の想定や、自然災害時を想定した状況をを予め体験することができます。

口頭や書面で見て災害マニュアルを覚えるのと、VRでの研修とでは、その時その時の対応や状況判断に大きな差が生まれます。

事例(2) ドイツ Audi(アウディ)

2017年ドイツの自動車メーカーのAudi(アウディ)は工場で勤務する従業員の研修にVRを導入しました。

研修ではコンテナや部品などを移動させる内容が含まれている他、複数の難易度が設定可能であり、自分の習熟度によって変更できます。進捗状況はトレーナが専用のアプリで確認でき、一人ひとりの技量に合わせて学べます、学校のような一斉に同じ難易度のものでは、個人の学びに偏りは生まれる反面、難易度の設定が可能なことは革新的でした。

アウディはメキシコとドイツに工場があり、メキシコの従業員がドイツ工場の研修を受けることができ、その逆にも対応しています。加えて、英語やスペイン語などの多くの言語で研修が受けられます。

多言語対応というのは、これからのVR研修に必須になってくるでしょう。

日本でも外国人労働者が年々増え、彼ら彼女らは手作業などの労働に従事することが多いですが、彼らに仕事を教えるのは日本人であることが多く。VRでの多言語研修を行えば日本語を完全に理解できない外国人労働者にも恵まれた環境となるでしょう。

事例(3) ベトナム ONETECH(ワンテック)

ONETECHはベトナムオフショアでOculus Quest向けの飲食業の従業員の接客トレーニングVRアプリの開発を行いました。

新人やアルバイトの従業員がOculus QuestのHMDを装着して飲食店にお客様が来客してからお会計までのトレーニングのシミュレーションができます。これは画期的なもので、飲食店は忙しい店内で新しく入った従業員にやり方を教えながら、実務もこなすのは大変かつ非効率でした。しかしこの接客トレーニングVRアプリを使えば、新人のアルバイトや従業員が一人で、かつ高いクオリティの学びを受けることができます。

このVRアプリは外国人アルバイト従業員向けに中国語や英語、ベトナム語にも対応していて、今まで全国各地に企業の研修トレーナーが出向いていた時間やコストを削減することができました。もちろん全てをVRで教えるわけではなく、現地でのトレーニングも必要ですが、生産性は大幅に改善することに成功しました。

2. 軍事訓練による利用

VRは既に軍事訓練の面でも役立っています。

VRでの軍事訓練は、物理的な危険性がなく、SF映画のような世界に既に私たちは片足を踏み込んでいます。


 

中国の国営企業、「中国電子科技集団(CETC)」はVRトレーニングシステム「インテリジェント・コマンドー・VRトレーニングシステム(Intelligent Commando VR Training System)」を開発しています。バーチャルな戦場を舞台に、実際のチームメイトやAIアバターと共に戦闘の訓練を行います。

VRで体験する戦場はこれから軍隊が直面するである状況を分析して設計されています。予測して訓練をすることで、実際の戦場で力を最大限発揮できるのです。

またシステムには「実戦モード」と「レビューステージ」があり、シミュレーションをした後に自分のスコアが分析され、改善点が分析されます。自分川ありがとうございます、より強い軍隊の育成が可能となりました。これによって、まさにゲームのスコアのように軍事訓練が可能になりました。

CETCはこのシステムについて

「戦闘環境やミッションをより正確にシミュレーションするために、様々なキーとなる技術を組み合わせました。広い空間の測定技術や、地図情報から素早くバーチャルなシーンを構築する技術、機械学習により戦闘訓練を評価する技術などです」

と話しています。

(VR FOCUSより引用)

 


 

英国陸軍では、VRを活用した兵士の訓練プログラムの導入を検討するため、100万ポンド(約1億4千万円)の契約金を支払いBohemia Interactive Simulationsと契約を締結しました。

Bohemia Interactive Simulationsは訓練プログラムの開発を行い、2017年から兵士用の訓練プログラムとして「VBS3」を導入しました。

このVRプログラムでも実際の戦闘を想定したトレーニングが行われています。

 


 

イスラエル軍でもVRを用いた軍事訓練を導入されています。

ヘッドセットを装着した兵士は、バーチャル空間の壁を手探りしながら頭を動かしてVRイスラエルとの国境付近に掘削した地下トンネルを元にVRで再現された地下トンネルの中でイスラエル軍及び市民への攻撃を訓練します。

2018年12月に、イスラエル国防軍はこのようなトンネルの掃討を実施しました。

「テクノロジーは、戦闘における不可欠な要素です」とイスラエル国防軍ヤハロムトレーニングセンターのある将校は語りました。
将校によれば、実際の戦地での訓練は、常に可能ではなく、VRを使うことで自陣を離れることなく、危険な環境に慣れることができます。イスラエルでは3年前からバーチャルトレーニングを導入し、すでに100名もの兵士が体験したということです。

このトレーニングでは、爆発物の除去作業等の訓練も行えます。

イスラエルはこのような“VRルーム”でのトレーニング後、地下トンネルのモックアップでも訓練を行い、さらに実戦に備えています。

 

VRが誰かを傷つけることではなく守ることの訓練に使われることを願います。

 


 

これから戦闘用のロボットの開発が進めば、VRなどで遠隔に操作した兵士達が戦う時代になってしまうのかもしれません。

どちらにせよ彼らの訓練が無駄骨で終わってくれる事を心から望みます。

3.医療、福祉による利用

VR技術は、医療や福祉の面でも期待されています。特にVR技術は福祉の分野で期待されています。

VRで私たちができることは、実際には自分自身が持っていない障害や体験したことのないものを、VRを通じて体験できることです。

事例(1) Nia Technologies

カナダの非営利団体Nia Technologiesでは、VR内で義足を3Dで作成し、発展途上国で脚を失った人々のケアに取り組む医療機関を技術面から支えています。VR技術を使うことで使う人に合わせた義足を従来より短期間で作ることが可能になり、低中所得国の医療機関における義足や装具の製作を支援しています。

事例(2) Gjensidige Insurance

北欧の保険会社Gjensidige Insuranceは、出産体験のVR動画を制作し、YouTubeにアップロードしました。

「Birthual Reality(「Birth:誕生」と「Virtual Reality」をかけた造語)」は、スウェーデンの大学病院で撮影されました。

出産がどういうものかを身近に感じられる貴重な映像となっています。

事例(3) Howard Gurr医師

アメリカ、ニューヨーク州のHoward Gurr医師は、VRを使って拒食症や過食症の患者の者際改善に取り組んでいます。

Gurr氏は認知行動療法とVRを組み合わせて治療していきます。

VRを用い、まずビーチなどの落ち着いた環境を体験することで患者をリラックスさせます。その後、同様にVRの中で飲食店、試着室といった、患者の不安の種になるような場所へ連れて行きます。そして「PsiousToolsuite」と呼ばれるプログラムを使い、患者自身の体に対するイメージの問題や、摂食障害の克服をサポートしていきます。

VRで行える治療なので、現実にないものを映し出すことも、治療場所を瞬時に変更することも可能です。

Gurr氏は30年以上という長きにわたる治療経験を踏まえ、VRは他の治療方法よりも効果的だとしています。90%以上の割合で、摂食障害の克服に貢献したということです。

また2017年にブラジルのリオデジャネイロ連邦大学が行った調査では、VRの治療への適用について「挑戦することへのモチベーションや自己評価を向上させ、過食と嘔吐の症状を減ずる可能性がある」と結論を出しています。

1999年にVRキットを導入した医師は、15,000ドル(約160万円)を支払わなければならなかったのに対し、現在では比較的安価にVRの導入が可能になりました。これにより、より多くの人が今までとは違った方法で病気を克服できる機会ができました。

事例(4) St. Joseph’s Healthcare Hamilton精神病院

カナダのオンタリオ州で営業しているSt. Joseph’s Healthcare Hamilton精神病院がVRを活用した職員のトレーニングを行いました。

VRトレーニングは、受講者が病院の入院患者となり、病棟での生活を体験するという内容です。普段の逆の立場になるというVRトレーニングの受講によって、職員と実際の入院患者の関係性の改善を期待して行われました。「相手の気持ちになって考える」から、「相手の目線、行動を実際に体験して気持ちを汲み取る」というトレーニングでした。

SimWareのスタッフは、VRトレーニングの開発のため実際の隔離室を撮影し、撮影された写真を資料として使用しました。

VRトレーニングは、2種類のシミュレーションで構成されます。1つ目のシミュレーションでは、受講者は窓とトイレが存在しない隔離室に入院患者として収容されます。体験者は隔離室の外を巡回する職員に対して、トイレに行きたい旨を伝えなければいけません。

VRトレーニングの受講者の様々な呼びかけに対して、シミュレーション内の職員は10通りの対応をするようにプログラムされています。「わかった、そのうち連れていくよ」「ちょっと待ってくれ。今は忙しいんだ」など受講者を相手にしないようなものばかりです。職員が受講者の呼びかけを完全に無視し笑い出すという対応も、稀に発生するように設定されていました。

2つ目のシミュレーションは、薄暗い監房が舞台です。シミュレーション内容の詳細は公表されていませんが、相当ストレスのかかるものだったことでしょう。

先行してVRトレーニングを受けたSt. Joseph’s Healthcare精神病院の職員のうち数名は、シミュレーションの最中、強い不快感を感じVRトレーニングを中断しました。

隔離室の圧迫感に加えて、人間的な扱いを受けなかった(と感じた)ことが、職員たちがVRトレーニングを続けられなかった理由であるとのことです。

病院の医師がこのような体験をすることで患者とより寄り添った関係を築くことを目指しました。

事例(5) ReScript

米ボストン大学のPatrick McNamara教授とWesley J. Wildman教授らは、悪夢障害の治療法としてVR(バーチャル・リアリティ)を活用したプログラム「ReScript」が、患者に有効な結果をもたらす調査結果を発表しました。

調査は約1か月の間悪夢障害をもつ19名の参加者に対して行われ、参加者にはVRヘッドセットとコントローラーが渡されました。研究所に週2回通う参加者の不安感や悪夢のストレス、悪夢の影響についてモニタリングした結果すべてにおいてストレスレベルが軽減されたことが明らかになりました。

米国では、不快な夢を見る悪夢障害に悩む子供が全体の1/2から2/3、成人では15%にのぼると言われてます。

悪夢障害は、ストレスや不安を感じるだけでなく、慢性的な睡眠不足を引き起こし、日常機能や健康状態を阻害する深刻な事態となります。しかし、この症状に対する効果的な治療法はいまだ確立されていないのが現状です。

 

「ReScript」は、患者の見た悪夢を悪いイメージから良いイメージに置き換えるよう指導するというイメージリハーサル療法にVR技術を用い、VR内で悪夢のイメージを置き換えることを可能にします。

McNamara教授によるとVR療法は、あえて不安を刺激し、不安に対する過剰な反応を徐々に緩和させていく暴露療法の行動哲学に基づいて設計されており、悪夢障害の場合、治療に重要な悪夢のイメージを段階的に変化させることができると説明しています。VR療法は暴露療法よりも、よりリアルで詳細なシミュレーションを行うことができることに加え、イメージを変えることで刺激の強さを調節することにより、体系的な治療が可能になるとのことです。

映像を瞬時に変えることも、現実にないものをVR内に出現させることも可能です。VRは自在に操れる夢と言ってもいいでしょう。

調査結果には、VRで悪夢のイメージを生成することにより、患者が自分自身で悪夢をイメージするという負担を軽減させることができると結論付けられています。これにより、治療法の中で患者が悪夢をイメージする能力に頼っていた部分が解消され、特に若年層の患者にとっては最新テクノロジーに慣れ親しんでいるため、積極的にテクノロジーを活用することに意欲的な面もあり、有効的な手段であることが報告されています。


 

以上海外で導入されたVRの事例でした。

VRの技術は世界中で着々と根付き、なくてはならないものになりつつあります。やがてくる日本でのVR導入にいち早く対応できるよう、世界でVRがどのくらいの役目を担っているのかは知っておいた方がいいですね。

まだ私自信知らないことばかりですが、この”エウレカ”を使ってVRの素晴らしさや難しさ、世界の様子などを発信して行けたらと思います。

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